本来全く同じ案件などありえないプログラマーの仕事ですが、やはり会社の得意分野や方針によって特定の分野や業界のものに固定がされがちです。営業的に会社の強みがはっきりしている方が有利ですし、あまり手を広げすぎても新しい技術に追いついていくことが難しくなってしまいます。そのため、そうなっていくのはごく自然のことになります。

ただ、全く新しい分野で仕事をしてみたいと考えてしまうのも、技術職であるプログラマーにとっては止められない衝動です。「新しい考え方や技術が社会にどのような影響を与えるのか」、「そこで自分の力を試してみたい」、そう考えてしまうものです。

しかし、会社としては組織でその分野の仕事ができるように体制を作らなければならないため、社員一人の個人的な興味や突出したスキルでは軽々しく踏み出すことはできません。それを乗り越えても担当になれない可能性もあります。従来の仕事も会社にとっては重要なものであるため、その担当から離れることが許されないようなケースもあるのです。

昔であれば、組織としての厚みは個人の要望とは必ず相容れるものではないということもあり諦めることが多かったのでしょうけれど、時代が代わりフリーランスという働き方を選択することができるようになりました。組織にいた頃には考えずに済んでいたコストを背負ってでも、自分の望む仕事がしたいという願いを叶える道があるのです。自宅での作業や客先での常駐という、フリーランスで採りやすい仕事のしかたと相性が良いのも独立の助けになります。